スペクトラムブルーをかき消して
「もう、いいかな」 自室でガリガリとデッサンを繰り返して、もう何時間。閉めることすらしていなかったカーテンから紅べにが差してきた。色も無い静物画せいぶつがが赤に塗り潰される。 あまり描きすぎていても右手は汚れ切っているし、指先が狂うかもしれ…
小説 短編
垣間見た世界
なんかのお題で書いた即興小説?
少女には何が見えているのでしょうか。
小説 掌編
ポチ
「今日からあなたの世話することとなった。ポチだ」 ウサギの形をしたぬいぐるみは無機質にも聞こえる抑揚のない声で、己の主人となる少年に声をかけた。ポチと呼ばれたぬいぐるみは二本足で自立し、メイド服を纏い、身動きを取らず少年を見ている。少年は呆…
ショートショート 小説
白と灰色、ときどき赤
「球体関節」「銀髪」「雪」の三題噺。
女の子が雪かき終わらせた後の一幕。
SSなので軽く読めます。
(ページ分けとルビの振り方を進化させたい…。)
ショートショート 小説三題噺
“10”個
『僕らは10個単位で数えるけれど、キミらはどうなの?』『私達も10個です。ほら』 そう翻訳ほんやくされた異星人からのチャットと一緒に送られた写真には、どう見ても3つの小袋だけ。『本当に10個? 3個じゃなくて?』 返信一歩手前でふと気付く。…
小説 掌編